自覚
こわかった
そうだと思うことが
居場所のない私に
手を伸ばしてくれた
だから
感謝しなきゃいけない
助けてあげなきゃいけない
言うことは聞かなきゃ
居場所がなくなる
いい子で
真面目で
優秀で
面倒見がよくて
優しくて
可哀想な子
って思って生きてきた
でも違う
そんな完璧じゃない
やりたいこと沢山あった
でも全部我慢して飲み込んで
18時の門限守って
勉強して
お手伝いして
そんな10代
お小遣いもなくて定期代ももらえなくて
必死にアルバイトした
お弁当も自分で作った
甘えることは許されなかった
機嫌の差が激しくて
いつも機嫌を伺うことばかりしていた
怒ったらなんで怒っているのかもわからず
口も聞いてくれない
だから
私が悪いんだって思うしかなかった
我慢するしかなかった
進学するお金ないからと大学も諦めた
専門学校に行ったけれど上手く行かなくて
退学は許してくれなくて
逃げた
死のうと思って逃げた
私が生きていても迷惑だと思って死のうと思った
死にきれなくて
保護されて
縁を切ると言われた
それでも何かと
声を掛けてくれた
私も悪かったと思った
父が病気で倒れた
父は再婚していた
継母とは不仲で
間にいつも挟まれた
継母とのやり取りはいつも私
継母の愚痴を聞かされるのもいつも私
継母が父の不倫相手で
目の前の修羅場をみてきたのも私
全部上手くいくようにって
気を使ったんだよ
心はボロボロだった
やっと少し柔らかくなって
話せることも増えたと思ったら
今度は借金抱えているって言われて
勝手に連帯保証人にされていて
意味がわからなかった
そしてお金のことを言う度に
逆ギレして
もうまともな会話もできなくなったね
私が心を壊して
体調が悪いって
そんな時に
誕生日が近いからプレゼント何が欲しいって聞いてきて
違うよ
借金は返済しているの?
そんなことに使うお金があるのなら
借金返済に使ってよ
私がプレゼント欲しがるとでも思ったの?
わかったよ
私は我慢していたんだって
本当は
甘えたかったし
話もしたかった
ただひたすらご機嫌を伺って生きてきた
自分のために
もうそんなしがらみは要らない
もう我慢しない
嫌だった
全部
本当に嫌で辛くてたまらなかった
私の10代
もう戻らないから
だからこれからは
もう関わらない
嫌だった
居てもいたたまれなくて
布団の中で沢山泣いた
自分の存在価値なんてない
と思うには充分だったよ
今やっと自覚している
お姉さん
あなたのことが怖かった