何重にも重ねて 彩りを深くして 可憐に咲いている 春の終わりと初夏を匂わせ 今日も季節は移ろいゆく 綺麗だなと思って 撮影した あの時の私の心は もう既にいなくて どんよりとした 部屋の片隅で 少しでも 華やかになればいいと思って 無理くり載せた 初夏の訪れ深くなる今 今日も私は虚ろいゆく
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かつての人が煙になって空を燻らす頃 しとしと、と 雨が降る 弱くて 優しく しとしと、と あの人が 流せなかった代わりに 泣いてくれているのだろうか 緑の匂い立ち込めた 静かな 雨の音 しとしと、と。